気づきのコンサルティング 14

中小企業や自営業が大手企業に勝つ秘訣、それは売り手と買い手との接点に

「快適なコミュニケーション」を提供すること。顧客に買ってもらうことを

目標にしたオペレーション(運営)を組み立てていること。


特に接客上の対話には、十分に配慮すべきである。応対する売り手側の者が

「自分はわかっている、自分は正しい」と無意識に思い込んでいる限り、

自分の言葉を相手がどんな捉え方をするのか、までを考慮できない。


語尾を「です・ます」調に変えれば、普段通りに話しても丁寧に対応していると

考えるのは早計だ。世間話や雑談といった日常会話の延長上に、仕事としての

接客の対話は存在しない。


例え知人であっても、路上での立ち話と店舗内での接客では、立場が異なることは

明白である。「親しき仲にこそ礼儀は必然」であり、第三者から見て馴れ馴れしく

見えてもいけない。


お互いに面倒を避けて、利便性や効率を求めるのならば、簡単に買えるネット販売に

任せればいい。ところが、ネット販売を行っていない場合、次に買う時も、同じ店に

来てもらうためには何が必要だろうか。


大手が軽視していること、大手が面倒で手を出さないことは、何だろうか?

そこで「快適さ」こそ、小規模の店舗における一番のサービスとなる。


人間だからこそ出来ること、を考えるべきだ。対面販売に求められるものは「効果」

である。臨機応変な対応、いわゆる「神対応」は、人の知識と経験が織り成す

「巧みの技」である。これが差別化となり、他社よりも価値の高いものとなる。

店舗を「コンフォート・ゾーン=快適な居場所」に出来れば、より商機に近づく。


提供できる「モノ」が「コト」に変化しているなら「モノづくり」の「モノ」も同様に

「コト」になる。ここで表す「コトづくり」とは「入店から退店までの快適な体験」を

作る、提供することである。


その「体験=コト」を、売り手と買い手の間に生じる「快適なコミュニケーション」に

するのである。購入の有無に関わらず、店舗内における快適な体験の積み重ねが、顧客に

来店の習慣と購入の機会をもたらす。


客という漢字は「一時的に訪問している人」という意味を含む。店舗に入って来た人だけ

でなく、電話やメールなどの問い合わせも広義に該当するであろう。すでに購入して

くれている人(既存)はもちろん、購入する可能性が有りそうな人(新規または潜在的

見込み)も含めて「顧客」と考える。


ところが事業や商売などを行う立場から見れば、提供する商品やサービスをいま購入して

くれる人が客(顧客)である。しかし、顧客のニーズとはうつろいやすいもの。欲しいと

言っていた顧客に、ニーズを満たした製品を提供しても、必ず購入するという保証はない。


だからこそ、顧客が声に出した要望ではなく「真に何を欲しているのか」を接客で探る

ことが仕事である。欲しいものはドリルではなく、穴だ。


外資系の飲食チェーンが接客を重視する理由は、自国での対応をそのまま持ち込めない

(相手国に応じて変える)ことを熟知しているからだ。当たり前だと曲解して、改めて

顧みたこともない自分たちの価値基準を前面に押し出すのは、決して「おもてなし」では

ない。


言葉は通じているはずなのに、会話はズレて通じない。そんな経験が、あなたの日常でも

数多く起きてはいないだろうか。そこにこそ、中小が大手に勝てるチャンスが隠れている。


例えばラーメン店の前で、行列に並んでも待っていられるのはなぜだろうか?人は、どの

時点で「自分は顧客として扱われるべき」と考えるのか?「店に入った」時だろうか?

それとも「お金を払った」時だろうか?


さらに多少価格の違いがあって、他の店舗でも手に入る商品をあなたがいつも同じ店で

買っているならば、その理由はなんだろうか?店が近いから?知り合いがいるから?


顧客の行動を観察して、要望を素早く察知する。自分からは聞きにくく話しかけてほしい

人もいる。もちろん、話しかけられたくない人もいる。とりあえず挨拶、なんでも笑顔で

通り過ぎていては何の解決にもならない。


コミュニケーションを接客における「部分最適」とするのではない。オペレーションの

「全体最適=快適」と考えていくことが重要ではないだろうか。

クリエイティブ エージェンシー ルキウス

行動経済学とランチェスター経営戦略で御社の発展をお手伝いするマーケティングコンサルタント Support Your Growth & Success.