気づきのコンサルティング 9
英語が話せるようになる最初の、たったひとつの重要なこと
いきなりですがクイズです。
あなたは字幕付きの外国映画を見ています。
画面では一組の男女のカップルが映っています。
男性が女性にそっと、ささやきます。
「 I Love You 」
さてあなたが思う字幕はどんな風に表現されていますか?
以下の3つの中から直感でひとつだけ選んでください。
1「愛してる」
2「私はあなたを愛しています」
3「おれ、お前のこと、めっちゃ好きやねん」
いかがでしょうか。ほとんどの人が「1」を選んだ
のではないでしょうか。実はこれが「大問題」なのです。
ルキウスは2019年の9月から11月末まで、ある会社様で
外国人の受け入れに関わっていました。カンボジアから
来られた方々で、言葉はクメール語です。
カンボジアという国名は知っていても、使われている言葉までは
知りませんでした。しかも、彼らは英語を話せません。
コミュニケーションはグーグル先生の翻訳アプリに頼るしかありません。
しかも、その翻訳結果が正しいのかを検証する術もありません。
ところが、それ以前に問題がありました。
会社の社長様が翻訳アプリを使って話しかけても、
日本語がクメール語の文章にうまく変換されないのです。
一体どういうことなのでしょうか。
この問題解決のヒントが、先のクイズの答えです。
日本語は極めて「ハイコンテクスト文化」であると言われています。
「コンテクスト」とは「文脈や背景」などと和訳されますが、
言外の部分=「文化、慣習、知識、価値観」などのことを指します。
前提となる文脈の共有が多く「以心伝心」でコミュニケーションが
行われることを「ハイコンテクスト文化」と言います。
「ハイコンテクスト」とは「コンテクスト」が共通認識となっている
ために、全てを言葉にする必要がなくとも、お互いに理解し合えるのです。
例えば様々な人種がいるアメリカのような国の場合は、人々の背景が
それぞれ違うので「言わないと理解してもらえない」のです。
アメリカで使われている言語は英語です。
先ほどのクイズの例で言うと、私たちは日常生活において「誰が、誰を」
などを明確にしない習慣があります。中学で最初に英語を習った時の
教科書を思い出してください。
「あなたの名前は、何と言いますか?」
「私の名前はビルです」「あの建物は何ですか?」
「あれは教会です」
なんだこれ?と思ったことでしょう。
よほど形式的な場面でもない限り、日常で
このような話し方をすることはありません。
しかし、この考えが「最も重要なこと」なのです。
文化の違いを越えるためには「1から10まで誤解を生まない表現で
説明する」ことが重要です。
日本人は隣接する国境もなく単一民族のため、この考え方には
慣れません。ゆえに「日本人と外国人は違う」と思考停止して
しまいます。
まずは「違いの存在を知り、認める」ことから始めなければ
ならないのです。
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