気づきのマーケティング 6
「重要書類在中」それは封筒の宛名の下に、よく書かれている言葉です。
でもそれは、一体誰にとって重要なのでしょうか?受取人?それとも差出人?
受取人にとって本当に重要な書類なら、いますぐに開封してもらわなければ
なりません。ところが「すぐに開けなきゃ!」なんて思わせる封筒を見たこと
は滅多にありません。
もちろん受け取る側にしてみれば、自分のポストはいつもキレイにしておきたいし、
ゴミになるものをわざわざ部屋に持ちこみたくない。でも、差出人の立場にしてみれば
開封してほしいし、中身をちゃんと見てほしい。
それでもなお、開けてもらうためには工夫、強力なインセンティブが必要です。
インセンティブとは行動経済学において、人に対して行動を促す動機付け(誘因)
を意味します。
そこでインセンティブを活用して、開けないことで受取人に生じるデメリットを
キャッチコピーで率直に、封筒に表現してみます。
(キャッチコピーの一例:もし開けずに捨ててしまうのなら、幸運を逃がしたこと
にさえ気づくことはないでしょう)
あるいは、開けることで得られる受取人のメリットを強調してみます。
(キャッチコピーの一例:今回、ご覧いただいて本当にあなたのお役に立てなければ、
今後このような封書が届くことはありません※)
※加えて、DM送付を断るための手続きを同封するなどが必要です。ただし、断ると
もう二度と情報を受け取ることも出来なくなります、という注意も促します。
でも捨てるのもあなたの自由であり、あなたの行動を尊重します、というメッセージを
書き加えることも重要です。人は自分で納得して選んだ行動を取るもの、だからです。
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