気づきのマーケティング 3
最近、接客販売の現場で「ゲンシツを取られないように」という
言葉をよく耳にします。「ゲンシツ」って何のことだろう?
気になって調べてみました。
それは「言質」のことで、本来の読み方は「げんち」のようです。
しかし「げんしち」とか「げんしつ」とかの読み方が、最近は多いそうです。
意味は「あとで証拠となるような約束の言葉」です。
つまり、お客さまの質問に対して自分の発した言葉を盾に取られないように、
言葉尻の上げ足を取られないように慎重に受け答えをする。要するに、
クレームを発生させないように、という指導なのでしょう。しかし、
そんなことを気にしながらでは、お客さまが満足できるようなトークは
できないのではないでしょうか。
セールストークのバイブルとして「ホイラーの法則」というものがあります。
エルマー・ホイラーが提唱した、セールストークで重要な5つの公式があります。
1:ステーキを売るな、シズルを売れ
シズル、とはステーキをジュージューと焼く、あの音です。
この感情に訴えるものが強烈な購入動機になるのです。
2:手紙を書くな、電報を打て
そのシズルをできるだけ少ない言葉でまとめる。お客さまに訴えるには、
シンプルでわかりやすい短い言葉が重要です。
3:花を添えて言え
セールスの場面では、表情や態度、仕草などトークの演出のことです。
4:もしもと聞くな、どちらと聞け
見込み客に対しては常に、これとあれのどちらかを選べるようにする。
イエスかノーよりも、どちらかを選択することはお客さまにとっては言いやすい。
5:吠え声に気をつけよ
微笑みをふくんだ声で話してください。お客さまを思いやる気持ちが大切です。
「シズル」とは、あなたのトークの中の最大のセリングポイントであり、
お客さまが買いたくなる理由(バイイングポイント)です。
お客さまの質問に対して価格や機能を説明するのではなく、
その商品やサービスを購入することで得られる満足感や
期待感を、五感を刺激する言葉「シズル」で表現するのです。
お客さまが本当に求めているものは何なのか?自分目線ではなく、
お客さまの目線を考える、お客さまの立場になって考えることが重要です。
すべてはあなたの言うことと、その言い方にかかっているのです。
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